活動報告

有言実行内閣に期待する財政健全化


 民間給与が大幅に下落している。2009年の平均給与は前年から23万円(5.5%)も減少し406万円と、20年前の1989年と同じ水準にまで落ち込み、年収300万円以下の給与所得者の割合は4割を突破した。円高により、大手製造業は海外生産を加速化させる動きを見せており、国内産業の空洞化、失業率の高止まり、求人の低迷など、民間給与はさらなる下落の危機に瀕している。


 グローバル社会では、政治・行政も国際競争の荒波に揉まれている。国自体も攻めの国家戦略が必要だ。例えば、企業の法人税率。他国が税率引き下げにより国内に企業をつなぎ止め、国外から投資を呼び込む戦略なのに対し、日本は目先の税収にこだわり一向に税率を下げられない。これでは日本企業は勝負できない。今こそ政治は知恵を絞り、「バラマキ」から「戦略的投資」に、法人税減税、規制緩和など「守り」から「攻め」に転じなければならない。


 「攻め」の時代は、変化に迅速に対応できる自立型の企業・人材が求められる。依存型企業・人材の「守り」ではもはや生き残れない。政治・行政も、自己責任で自己決定できる分権型(自立型)の社会基盤を創り上げなければ「元気な日本復活」はありえないだろう。


 このような厳しい経済状況の中で、与党も野党も、5兆円規模の経済対策を盛り込んだ補正予算を検討している。新規国債は発行しないと胸を張っているが、その財源は税収の増加分や2009年度決算の剰余金などだ。本来は今年度当初予算の国債発行を減らすことに充当すべきであり、それを補正予算の財源とするのは、新たに国債を発行することと何ら変わらない。あたかも余剰な財源であるかのように喧伝するのはいかがなものか。  


 財政規律を無視し、規模ありきのバラマキ経済対策ばかりしていては、いつまでたっても日本の成長戦略は描けない。新卒浪人など若者の雇用確保や、教育・成長分野など中長期的な観点から国家の発展に寄与するものなど、厳しく吟味した上で、必要最小限に抑えるべきだろう。


 菅首相は、所信表明演説で、経済対策を行う一方で財政健全化を表明した。今のような放漫財政ではこの国はあと何年維持できるか分からない。一刻を争う危機的な状況だ。有言実行内閣の手腕に期待したい。


平成22年10月7日
みんなの党 参議院議員 寺田 典城

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